早稲田大学写真部 Blog

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WPSイタリア戦記拾遺 -アイテム篇-
無事に早稲田祭も終わって、部員一同たましいが抜けたようになっております。
ご来場くださった皆様、ありがとうございました。

さて、2回で完結したはずのWPSイタリア戦記ですが、一部で続編の要望がありました。
まだまだネタはあるのですが、ひとまずは番外篇を書いて時間をかせがせてもらいます。
てことで、アイテム篇です!

写真部らしく、カメラの紹介から。
持って行ったのはフィルムカメラとミラーレス、レンズ2本です。

フィルムはコダックのコスパ最高なSuper Gold 400を20本もっていきました。
暗部を持ち上げたときに少し汚くなりますが、それ以外は素直な写りの良いフィルムです。
 
以下、しばらくレンズの話になるので、興味ない人はとばしちゃってください(笑)

持って行ったレンズは日本製のSuper Wide Heliar 15mm f4.5(以下SWH 15mm)とソ連製のJupiter-12 35mm f2.8(ジュピター)です。
マニアックな話になりますが、ジュピターは第二次大戦前にドイツのカール・ツァイスで作られていたビオゴンというレンズが元になっています。ソ連が戦後の補償としてドイツから機械と熟練工を持ち帰って製造したといういわくつきのレンズです。
半世紀ほど前のレンズなので、今時のレンズとは違った写りをしますので、2枚ほど作例をば。
 
 
↑フィルムで撮ったものです。
 
 
↑これはデジタルです。
 
わかりやすい特徴はハイライト(白いとこ)がふわっとするところですね。
1枚目の帽子、2枚目のオールなんかがわかりやすいです。
昔はコーティングの技術が発展途上だったので、特に逆光のときにレンズ内で光が反射してコントラストが下がる傾向があります。
 
もう一つのSWH 15mm は新しめの日本製なので、写りはシャープです。
 
 
15mmと聞くとピンとこないかもしれませんが、顔を動かさずに目を左右に目一杯ふったときに見えるくらい=ムチャクチャ広いです。
超広角は画角のインパクトが強く、何を撮ってもかっこよく見える一方で、使いこなすのにはいささか骨が折れます。
上の写真のように、少し上を見上げて撮っただけでも強烈なパースがかかりゆがみが目立ってしまいます。
ですので、できるだけ水平をとって上下に変にあおらないことを意識しながら撮ります(上は失敗例)。

もう一点意識するのは、被写体にできるだけ近づくこと。
ロバート・キャパ(銀座のライカショップで写真展中!)の有名な言葉に「もしいい写真が撮れないなら、それは被写体に十分に近づいていないからだ」というのがありますが、広角レンズを使ったスナップ撮影ではこれが最重要なんじゃないでしょうか。
ちなみに、上の写真は実際には手を伸ばせばおじさんの肩を叩けるくらいの距離で撮っています。
 
超広角でやっかいなのが縦位置。
前述したように、できれば上下のあおりを最小限に抑えたいところですが、そうすると地面と空のバランスが難しく、間延びした絵になってしまいます。
対策としては、上の写真のように空が写らない背景を選ぶという手があります。
絵描きさんを軽く見下ろす姿勢で撮っているので地面の割合が多いですが、主題が画面の下のほうに集中しているためゆがみがぱっと見では目につかず、超広角っぽさがいくぶん抑えられています。

さて、お次は荷造り。
荷物はすべて身に着けて運びたかったので、着替えなどは25Lのバックパックにつめ、カメラや地球の歩き方は下のカメラバッグに入れました。
 
テンバのメッセンジャーバッグというカバンで、レンズのついた中級一眼レフ2台+αが入るくらいの大きさです。
カメラバッグということで、機材保護のために中にはクッションで覆われたインナーケースがあります。
んが、これのせいで収容能力が下がっている側面も。

ということで、インナーケースの下のほうをカッターで開き、中の緩衝材を取り出します。
全面に入っていましたが、後面はいらないので取り出してしまいます。
バッグ内の他の箇所の緩衝材も、耐久性に問題のなさそうな範囲ですべて除いちゃいました。

バックパックの衣類もかさばらないよう、下の圧縮パックをいくつか用意してコンパクトにまとめました。


荷造りはとにかくコンパクトに。
あと、帰りにお土産が増えたとき用の袋もあると便利です。


さて、話はレンズのことに戻りますが、広角レンズにはピントの合う範囲が広いという特徴があります。
そして画面全体にピントが合っていることをパンフォーカスといい、これを応用してあらかじめピントを合わせておく撮影法が、スナップではよく使われます。

向かって右のレンズ、いろいろ数字が書かれていますね。一番上が絞りですが、見てほしいのはその下です。
上から2段目の0.7や1、2、∞というのは、ピントがどの距離に合っているかを表しています。
この状態なら1mですね。

1mにピントが合っているといっても、その前後にもピントが合っているように見える幅があり、これをピントの深さ、被写界深度(DOF=Depth of Focus)と呼びます。
そして、被写界深度は絞りと距離で決まります。
ややこしいですね。

もう一度右のレンズを見てみましょう。
一番下、 8 4.5・4.5 8 といった風に、同じ数字が左右対象に並んでいますね。
この段が被写界深度を表しています。
絞りが4.5なら両方の4.5の間、絞りが8なら両方の8の間の距離(下から2段目の数字)でピントが合うよーってことです。

この場合、絞りが4.5なら0.7mから2m、絞りが8なら0.5mから∞までピントが合います。

絞りをできるだけ絞り込んだほうが被写界深度は深くなります。
上の写真は35mmで、絞りf11、ピントは1.5mくらいに合わせていますが、一見した感じでは全体にピントが合っていますよね。

このやり方のメリットは、ピントを合わせるの時間を短縮できるので素早く撮影できること。
もう一つは、あらかじめ自分の狙いや間合いを決めておけることですね。


写真部ではちょうど後期班活の真っ最中(今からでも飛び入りOKですよ!)なので、テクニカルな話題を中心にしましたが、また卒論の時期が過ぎた頃にでもイタリア旅行の続きを書きたいと思います。

Ciao!
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